緩慢なる死。
どうにもこうにも人生面倒な事ばかりのようだ。ただやらねばならぬものもある。
やらなければいけない事だけをひたすらやると自分の思考がどんどん衰えていくのをひしひしと感じる。
正直、やりたい事もやるべき事も何もない。こうなると先にあるのは緩慢なる死のみだ。
分かっているから前に進もうとするが、どうにも閉塞感と無力感の狭間で立ち往生してしまう。
ただ最近はその閉塞感や無力感というのはまやかしだとも気付きはじめてもいる。
結局一度レールの上に乗っかってしまうと降りるのが怖くなるだけなのだ。例えレールの上を走っていたとしても、ふと周りを見回せば不自由ながらも自由な世界は見えるのだから。
それに自分の場合、そんな大層なレールに乗っている訳ではない。それに積んでいる荷物も大分少なくなってきた。
正直、大学を卒業してから自分は、可能性が、世界が閉じていく事に怯えを持っていた。
ただ閉じていく世界の中でも新たな世界への扉さえ見つける事が出来れば、きっとその先に可能性はあるのだと信じたい。エルドラドを見つけるようなものだとしても。